SL小説「復活してTPとFLYやめたらSLまたハマたw」002

初心者カフェにTPすると、横を女性が通り過ぎていく。
ぼんやりとだが、心の目でその横顔を追った。
うっ、綺麗な人だ……
ちょうど帰っちゃうのか、ちょっと残念だな。
その人は、おやすみなさいとカフェのみんなに言いながら夜の闇にTPして消えた。

初心者カフェはその真ん中の席に私は座った。
初心者カフェってどんなもんだろう?
私は無口になって黙っていた。

初心者カフェのスタッフと一番最初に何を話したのか、今となっては、記憶の片隅に掘り起こされずにただあるだけ。

だけど、え?やっぱりセカンドライフって面白いなって、その時思ったのは確かだ。目の前でAOをオンして、AOとはアバターの動きを上書きするものなのだが、デフォルト(一番最初)のアバターよりより自然な動きのアバターに見える。

まるでそこに本当にカフェの店員がいて話をしているような錯覚になった。
RLすなわちリアルなライフでは、交通手段を使ってカフェまで足を運び、最低でも500円くらい使ってコーヒーを頼んだりして、でも、RLのカフェでは、コーヒーがテーブルに来たらそれでスタッフのサービスは終わりだ。

しかしここセカンドライフのカフェでは、ずうっとスタッフが話の相手をしてくれる!しかも無料で!(正確には、いくらかのチップを支払うのが通例ですが)

RLの時間を割いて、ほぼマン・ツー・マンで接客してくれて、チップは缶コーヒーの4分の1の値段!(私の場合(^_^;))

うお~なんてここはいい世界なんだ!
私は叫びたくなった。

カフェまでの移動時間ゼロ!
チップは缶コーヒー以下。
それなのにリアルな人間がリアルな時間を割いて、バーチャルな私個人のために、コミュニケーションをとってくれる。

なにか光が差し込んできたように思えた。
翌日さっそく私は、プレアカに申し込んだ……
プレアカとはプレミアム・アカウントすなわち有料のアカウントのこと。
セカンドライフは完全無料でも遊べるが、有料だと、インワールドに無料で土地と家が持てるのだ!しかも、毎週こづかい(週150円分のキャッシュバック!)を貰えるのだ。

つづく

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