小説「Kの告白」001

これは現実世界とよく似たパラレルワールド「バーチャルライフ」で起こった出来事。そう私の名前はkoh。通称K。

バーチャルライフでよく通っていたのが、アレレカフェというオタクっぽいカフェだった。そこで私は黒蝙蝠氏と出会うことになる。

たまたまこのカフェで席が隣同士になり彼女とは話が弾んだ。
当時私はワールドに土地を持っており、このバーチャルライフの中で何かやりたいと常々思っていた。

そのころ私はダンスに興味を持っていた。
ダンスにも二種類あり、一人で踊るダンスと、カップルで踊るダンスがあった。
私はそのうちのカップルで踊るダンスに興味があった。

話し込んでいるうちに、黒蝙蝠氏にはDJの経験があるらしく、生DJで繰り広げるダンスホールがやりたいね、ということになった。

ワールドで初めて頭上から降り注ぐ黒蝙蝠氏の生の声にはとても感動した。
この世界ではこんなこともできるのか!と。

その後、さまざまなテスト放送などを繰り返し、私も会場をダンスができるようにと、ダンスアニメを扱うショップ等を駆け巡って、準備に忙しかった。

お互いに仲間を呼び集めてテスト的に生ライブでのイベント実施をシミュレーションしてみた。その経過において気がつけば私たちは、数名からなる志を同じくするひとつのチームとなっていた。

イベントを広く告知する方法など、当時はバーチャルワールド専門のブログサービス、ウミマメがあって、それを使ってのイベント告知を検討していた。

とにもかくにも、私の中でも、ワールドの中でも、仲間の中でも、その時「何か」が始まった。

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