SL小説「セカンドライフの記憶」001:神 地上に 降りたもう

アバターを操りこの世界に降り立った時わたしはどうだったろう?
周りに見えるアバターすべてに別の個性がある。
周りに見えるアバターすべてが生きている。

その世界はビデオゲームの世界とは違っていた。
ビデオゲームの世界では自分と自分以外だったが、セカンドライフの世界では自分と別の自分だ。
ビデオゲームの世界では自分は神であったが、セカンドライフの世界では自分は神々のうちの一人に過ぎない。

慎重さが必要になってくる。
セカンドライフの中で自分は神であるが、出会う相手もまた神である。
自分と同等の力を持っているのだ。

ビデオゲームの面白さは自分が神になれることだ。
自分は神であるがあえて制限を設けてその制限の中で遊んでいる。
自分の作った制限のなかで遊ぶ神それがビデオゲームだった。

しかしセカンドライフでは神がたくさんいる。
神々のコミュニケーションの場がセカンドライフと言ってよい。
だから時に戦争も起こる。
神は常にたった一人の神であることを望むからだ。

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